■製造

まず初めにこの商品の良さはその質にあります。現在、数多くの格安タイルが輸入され、低価格で販売が行われていますが、それら商品を実際に手に持って比較すればこの商品の高品質を分かっていただけるでしょう。国内メーカーの十倍以上の圧力でプレスされて成型される硬く締まったボディーに、長い施釉ラインで少しずつゆっくりと釉薬を施す為、しっかりと確実であり、長期使用に耐えうる表面をもっているのも特徴です。某大手ハウスメーカーがタイルとして厳しい検査の中、同工場へ商品を発注しているのも肯けるわけであり、同じ条件で製造されている本商品は、自信を持ってご紹介できる商品なのです。
高圧力プレス
現在、日本のタイルメーカーは顆粒状の原料を高くて600トンから800トンのプレスにてタイルを成型しております。もちろんこのプレス圧がタイル成型に不十分というわけではなく、小さめのタイル製造を得意とする日本メーカーはこれらのプレスを使用してタイルを製造しているのが現状です。一方、大判タイルを主力とする海外メーカーは非常に巨大なプレスを使用してタイルを製造しているのです。スラッガーは、世界でNO.1のシェアを誇る、イタリアの“サクミ社”の6000トンプレスを使用しておりますので、非常に強固に押し固められたいわゆる“とても丈夫な”タイルが出来上がるという訳です。
ローラーハースキルン(焼成窯)
ご存知の通り、タイルは“焼物”です。よってプレスで押し固められたものを、時間を掛けて焼成しなければなりません。日本のメーカーはトンネルハースキルンを使用し、約24時間〜36時間くらい掛けてゆっくりと焼成していきます。この方法は上下左右にタイルを積んで焼成する為、場所によって色の幅が出やすい欠点があるのですが、スラッガーは約500mという大変長いローラーハースキルンを使用し、緩やかな温度変化の中でしっかりとタイルを焼き上げます。この方法はヨーロッパでは一般的であり、色を均一に仕上げることが出来るのが特徴であり、窯の中でタイルへ均等に炎を行き渡らせることが出来る為、安定した製品を作り上げることが出来るのです。
良質原料
多くの国内外のメーカーは原料を他社より仕入れることが一般的ですが、スラッガーは自社工場にて原料の粉砕、混合、そして均一な顆粒化までを一貫して行っております。それ故、外からの原料調達では難しい、微妙な原料管理が可能となり、より安定した良質な製品を製造することが出来るのです。
また、表面の色や質感を再現する釉薬の調合も自社管理で行っているため、ロットごとの色の幅が出にくいこともスラッガーの特徴と言えるでしょう。
■製品
表面
現在流通しております従来のアンチスリップ加工をした床タイルはグリップ性能を高める為、粒子の細かい砂原料を釉薬に混合して表面を「やすり」のように仕上げておりました。また、中には指で擦っただけで砂原料がポロポロと落ちてしまい、その効果が長続きしないものもあります。

〜表面状態の比較(当社品にて比較)〜
従来品を見てみると表面が「やすり」のようになっているのがわかります。
しかし、この細かいザラつきは以下のような弊害を生んでしまいます。


1)表面が粗すぎるため、子供などが転んだ場合、
大怪我の原因となる。

2)汚れが細かい隙間にこびりつき除去がしずらくなってしまう。
3) モップなどを使用して掃除をするとモップの糸がひっかかりやすくなり、メンテナンスが大変である。

つまり以上のような施工後の問題は本来の滑り止め効果のメリット以上に、
大変大きなデメリットとなってしまうのです。

このようなお客様から寄せられるお言葉に耳を傾けた結果
スラッガーは生まれたのです。
このような問題点を踏まえ、スラッガーは従来品よりも表面の粗さを抑えつつ、外床でも安心して使用していただけるグリップ性能を十分に確保し(※滑り抵抗値)、安全性や施工後のメンテナンスの部分においても大変使いやすい商品に仕上げられた商品なのです。

※スラッガーは全国タイル検査・技術協会の滑り抵抗値テストデータにて十分なグリップ性能が確認されております。


スラッガーの優れた点 PART 2

頑丈さ
床に使うタイルは安全性やメンテナンスの部分も非常に大切なポイントとなりますが、床タイルは丈夫で強度がなければ長期の使用に不安が出てしまいます。そこでスラッガーは従来の一般的な安価床製品の厚みが約8mm前後であるのに対し、9mmの厚さを持たせることにしました。もちろん厚みが1mm増すということは、それだけ原料を多く使用することとなるのですが、当初のコンセプトからスラッガーは「良質・丈夫・安全」という全ての項目を満たすことにこだわりました。そしてJIS規格が定めた曲げ強度基準(120N/cm以上)に対して平均294N/cmという非常に頑丈な強度を持たせることに成功しました。ちなみに歩道や駐車スペース(車の重量に耐えうる)でも使用可能な13mm厚のタイルが示す値が約240N/cm
(※当社比)ですから、どれだけスラッガーが安心して使用していただける商品であるのかが容易に理解できるのでしょう。

優れた寸法精度

タイルは施工性も重視されます。つまり、寸法精度が悪い商品は床面全体の仕上がりも悪くなってしまうのです。一般的にタイルとタイルの間に目地スペースを取るのですが、寸法精度が悪いタイルは目地スペースがストレートにならず、見た目に大きく影響してしまいます。もちろんタイルは焼物なので焼成する時に様々な要因が加わるとタイルの精度に問題が発生してしまうデリケートな製品ではありますが、スラッガーはJIS規格が定める長さ±3mmの許容範囲に対して±0.3mmの誤差しかないことが試験にて証明されました。また面そり測定(でこ反り・ねじれ)でも基準値2-1.5mm以下という規格に対して測定結果の最低値が0.00mmという評価を頂きました。つまり、これらの検査結果に基づき、スラッガーは見た目では殆ど差を感じることが出来ないくらいの高い寸法精度を持つタイルといっても良いでしょう。このため既に多くの施工店様から「品質や精度が良いので施工しやすい」というお褒めのお言葉を頂戴しております。

天敵「吸水」

施工されたタイルの天敵の一つが「吸水」です。つまりタイルが水分を多く吸収してしまうことによって白華現象や剥離の原因となってしまうのです。また寒冷地での凍害発生も同様にタイルの吸水が大きく関係していると言えるでしょう。実際、現状で多く販売されている安価輸入製品は「せっ器質・施釉」タイルが殆どで、通常せっ器質タイルの吸水率規格は5%以下に定められている為、磁器質タイルよりも多く水分を吸収してしまいます。しかし、スラッガーは吸水率規格1%以下に定められた「磁器質・施釉」タイルなのであり、実際の全国タイル検査・技術協会による試験でも吸水率が僅か0.23%という大変安心できる結果を頂くことが出来ました。これによってスラッガーは安心して外装床(もちろん寒冷地でも可)に使用していただけることがまた一つ証明されたのです。(※耐凍害性・・・異常なしJIS A 5209に準拠した試験による)

性   質

吸水率 規格の標準

せっ器質タイル(安価な輸入床タイル)

5.0%以下

磁器質タイル

1.0%以下

スラッガー

平均0.23%


デザイン
スラッガーは全4色。どの空間にもマッチするやわらかな色合いは床面に彩りだけでなく、品のある落ち着きを与えてくれるでしょう。また、薄く施された天然大理石風の模様はロトプリント方式を採用しておりますので、従来品のような全てのピースが同じ模様といった具合にはならず、より自然な雰囲気に仕上げることが出来るのも大きな特徴です。派手さを抑え、末永く飽きの来ないデザインや色合いはきっと多くの方にご満足頂けると信じております。


多少説明は長くなりましたが、最後まで読んで頂けた方にはスラッガーの良さを十分に理解して頂けたと思っております。
昨今の報道でもありますが、安心して住める建物への関心が非常に高まっている状況の中で、株式会社丸英がタイル
販売歴50年の集大成として皆様へ信頼と安心と共にご提供する商品がこのスラッガーなのです。